「日本未病ケアスクール」について

設立趣旨

西洋医学と自然伝統療法、東洋医学を融合した統合医療未来構想を実現するため、日本古代から継承される薬草「実生ゆず」と、オーガニック先進国で実績高いアロマテラピーを活用する「未病ケア」を習得した者が、地域のコミュニティを主体として病気予防とQ O L(生活の質)向上の社会モデルを形成することを目的としています。(一社)統合医療学会の方針に従い、医師を中心に多職種連携「地域包括ケア」システムの構築を目指していきます。

スクールの3つの役割

統合医療の視点に立ち「未病ケア」を実践する人材の育成

地域のコミュニティを主体として病気予防と生活の質向上の社会モデルの形成

ジャングルカンファレンスを通じて統合医療のための相互理解の場を提供

スクールの特徴

医療・介護現場で10年間の実績から実践的に学ぶカリキュラム

未病ケアでは、多職種連携(医療・介護施設などと連携)を行う能力が求められています。本スクールでは、10年間に及ぶ活動の中で、リハビリへの介入ケア、認知症進行抑制、生活機能改善、職員へのメンタルヘルスケア等、介護施設の医務室と連携して高い実績をあげた現場で求められる技術を習得できます。
専門知識においては統合医療を実践している医師や漢方・アロマテラピーの学術研究者からより深く学び、議論する「特別セミナー」も開催されます。西洋医学、漢方、中医学、代替療法、各専門家を横断的に「結ぶ場」と「実践する場」を提供していきます。

日本の風土・文化に合った手技を極める、痛みをなだめ、苦しみを和らげる「癒し」

「撫でさすり、温め、鎮め、気を巡らす」「ふれる」タッチケアの認知とコミュニケーション機能に加え、痛みや苦しみを和らげる「癒し」の働きが「なでさする」手技。体力が衰えた高齢者・ストレスフルで神経過敏状態になった現代人のメンタルヘルスケアとして幅広く活用できます。日本人の気質・メンタリティ(心性)に基づく、我が国で継承されてきた養生法を現代の暮らしに寄り添うかたちへ応用したオリジナル手技を習得します。

「ファイトケミカル」( Phyto=植物・Chemical=化学成分)で生体エネルギーを整える

「身を保ち、生を養う」を「養生」。病気や老化を予防する上で、植物由来の抗酸化物質は「第7の栄養素」と呼ばれています。植物に含まれる「香り」「抗酸化成分」「栄養素」は、感覚神経を活性させる養生術の大切な知恵のひとつとして昔から取り扱われています。
日本の薬草「実生ゆず」を中心に食養生や介護現場で使えるメソッド(介入)などを学びながら、実生ゆずの持つファイトケミカルを使い、人間の持つ五感にアプローチします。

農薬を必要としない野生種「実生ゆず」は古代からピュアな遺伝子を受け継ぐ日本を代表する薬草

日本最古の医学書「医心方(いしんぼう)」。柚子は消化吸収を助け、切り傷を治癒し、熱や咳込みや嘔吐を鎮め、膀胱炎の諸症状や下痢を止めるなどの効能を挙げ「精神を聡明にし寿命を延ばす」薬草として紹介されています。中国の本草の集大成書「本草網目」にもその記載があり、江戸時代の書物「柚珍秘密箱」には「気をひらかす秘方なり」と紹介されています。日本古来の薬草として活用されてきた「ゆず」。そのチカラを学び、嗅覚・皮膚への有効性や食養生へ活かす手法などを習得します。

オーガニック先進国で高い実績と評価を持つ「SPA MART PRODUCTS」を使用

ドイツ・アメリカ・ヨーロッパの厳しい審査機関で認定され、化粧品・食品認可を取得する世界で2%程度しか存在しないと云われている精油ブレンド。主にスパで活用され、医師の処方の元、健康に活用されています。それらを供給しているのが、ブルガリアのエコマット社です。これらの製品は、100%オーガニック認証を受けています。本スクールは、日本で唯一正規に取り扱う「エコマットアカデミージャパン」の認定校としてディプロマ発行されています。高品質な精油を使い、西洋伝統の薬草の特性と使い方を習得します。

講師の紹介

岡山 栄子 Eiko Okayama

主任講師


  • 有限会社リメイク代表
  • 日本統合医療学会 正会員
  • 日本未病ケアスクール主任講師
  • 日本リフレクソロジー協会認定リフレクソロジスト
  • 著作 PHP文庫『病気にならない「ゆず」健康法』


今、日本では、働き盛りの社会人の過労死や自殺が急増。育児放棄や子どもの虐待、心身症子供達、話し相手もなく孤独を抱える老人たち…生活習慣病・認知症・アレルギー・不眠・精神疾患などライフスタイルに影響を与える病や不調に苦しむ人が増えています。

長年、植物療法を営む中で、信頼できる医師と協力して、「町の保健室」のような場所を作れないか?と考えていました。「従来の医療ではない医療」。まさに「未病ケア」の萌芽でした。しかし、日本では、代替医療と西洋医学を結ぶパイプがありませんでした。町の代替医療と西洋医学の医師の協力というは夢のまた夢でした。

そうした中、日本統合医療学会の活動、理念を知り、「地域包括ケアシステム」の実現にこそ私の夢があると感じ、微力を捧げたく一民間人として参加いたしました。

私自身、植物療法の研究の中で、日本古来から伝わる「実生ゆず」と出会い、その後、自分で蒸留、抽出を行い、日本の薬草として柚子のチカラに驚き、感動したことがあります。こうした経験を医師の方々と協力し、地域の方々の暮らしに役立てたいと思っています。

日本では、まだ緒についたばかりの活動ですが、志を持った人に伝授して、共に学ぶ「場」としてこの未病ケアスクールを利用して頂ければと思います。そして、未病に向かい合う人たちが地域社会の健康を支え、医療や介護現場をより元気に変えていきたいと思っています。

静 貴生 Takao Shizuka

特別セミナー講師


  • 漢方内科・内科しずかクリニック 院長
  • 日本内科学会 総合内科専門医
  • 日本東洋医学会 漢方専門医
  • 日本医師会 認定産業医
  • 医学碩士(修士)
  • 高野山真言宗 阿闍梨


【伝統医学の研修歴】
2004 - 2005 年 東京女子医科大学附属東洋医学研究所クリニック
2009 - 2012 年 上海中医薬大学大学院 修士課程に留学
2013 - 2014 年 がん研有明病院 漢方サポート外来
2014 - 2017 年 大阪医科大学
2019年~ 漢方内科・内科しずかクリニック 院長


私は高野山の寺院の出身で、医師であると同時に僧侶でもあります。幼いころから伝統文化に興味があり、医師となった後に日本の漢方を学び、東京のがん研有明病院でがんに対する統合医療的な治療を学びました。また中国の大学に留学して、中国型の伝統医学の養生法を学びました。現代医学も伝統医学も万能ではありませんが、良い部分を活かしあうことで、より多くの方のお悩みにこたえることができると感じています。